あきらんのブログ「即興劇・話す場つくりの体験会お知らせ」 |
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『フツーの子の思春期―心理療法の現場から』 岩宮恵子 著 岩波書店 「他人のことがまったく考えられず、自分の衝動や欲望だけに忠実で、 罪悪感も自己嫌悪もないような幼い中学生や高校生が増えてきたという 話題が、学校の先生方と話しているとよく出てくるようになった。 ・・・葛藤に苦しみ、悩みがあるがゆえに相談を希望するという思春期の 子たちの割合が、以前より確実に減ってきているのを感じる」(「はじめに」より) 彼らは<特別>なのだろうか?確かな目と柔軟な好奇心で、 現代の子どもたちの姿を鮮やかに描き出す。 ↑ 表を一枚めくると書いている。 この本を読むきっかけは、『二度寝で番茶』のエピソードからだった。 大人が子どもに気持ちを聞きだそうとするときには、たいてい二択か、多くても三択を 提示して、そのなかから選べという形になってしまう。しかし実際は子どもの気持ちは、 そのどちらでもないなかをゆらゆらとあちらこちらへと揺れていることが多い。 そんなときに揺れている自分を、揺れているままに見つめいてくれる人がいれば、 その揺れの中からなんとなく答えが見つかっていく。 (岩宮恵子『フツーの子の思春期-心理療法の現場から』岩波書店) 臨床事例は、興味深い視点で、わかりやすかった。 最後に、5思春期と心理療法 のくだりで、 このあたりは、臨床現場にいる人には、必要なことなんだろうか。 私には、あまり関心のないところだった。 1-2 子どものとりまく環境の全部買ってくれ! などについては、 興味深く読ませてもらい、似通った光景を見ることしばしばで・・・ そのことについて述べられているのは、おもしろく読ませてもらった感じがある。 また、二度寝で番茶での、 文章はいいな~と思った物の一つで、そこを見つけるのも楽しみだったし この言葉や文章、好きだな~といった言葉を見つけたり、と読みがいのある本だった。 この本で一番よかったのは、実は本の内容ではなく、 この著者が生みの苦しみとでも言うべきか、 この本を書くプロセスで、なんども書くことが難しいと諦めかけていたのを 編集者の人と話をして、 書けると意気込むがいざ書こうとすると難しくなる体験を記した「あとがき」を 読んだときに、この著者の感じと、この本に向き合った姿勢が伝ってきたところ。 その感じが垣間見ることが出来て、この本を読んでよかった、と思った。 あとがきを読んでから、時間をおいて読むと味わいが違うのかもしれない・・・
by naizaisurupt
| 2012-11-15 09:34
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